40代の悩みに効く物語

加害者家族の共依存関係に見る狂気(許された子どもたち)

同級生をいじめの末に殺したが無罪となった中学生・市川絆星(きら)とその家族が、社会に非難されながら生きていく姿を描いた物語。内藤瑛亮が実際に起きた山形マット事件を着想に、罰を逃れた子どもたちはどうなっていくのか?をリアルの描いている。

screenshot:Youtube「許された子どもたち」

母親・真理は、自分の息子に罪を着せないために鬼の形相で、被害者や警察、世間と戦う。その姿は鬼気迫り心底ぞっとする。その母親と同級生を殺してしまいウソの供述をした息子・絆星。この親子の姿をぜひ多くの人に見てほしい。きっと人間の弱さと恐ろしさを感じることができる。

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きっと嫌なものを見てしまうと思いながらも、本作から目を逸らすことはできなかった。そして実際、特に前半の殺害シーンは目を覆ってしまうようなシーンであった。しかしそれは地獄の始まりでしかない。本作は、犯人となった絆星に限らず、人間の弱さ、脆さを突きつけてくる。

作品情報

製作:2020年/上映時間:131分/監督:内藤瑛亮

予告動画

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あらすじ:偽りの供述そして逃亡生活

screenshot:Youtube「許された子どもたち」

同級生をいじめの末に殺した中学生・市川絆星(きら)は警察に一度は自供したが、両親の説得で無罪を主張する。事件には、物的証拠がなく、証言という状況証拠しかない。母・真理は絆星の犯行当日の帰宅時間を偽装し、一緒にいた仲間もみな事件への関与を否定したことで、絆星は無罪となる。

しかし、既に絆星は、社会的には殺人犯と断定されていた。被害者両親も民事訴訟を起こすことで判決に抵抗。ネットでの書き込みや学校、近所、両親の職場でも絆星一家は激しい非難に晒される。住所や家族の情報はネットに晒され、一家は住所を特定されるたびに引っ越しを余儀なくされる。

あるたどり着いた町でも、学校の同級生が絆星が殺人犯であることを突き止め、居場所を失う。父親は逃亡生活に疲れ果て蒸発。母親は絆星を守るために気丈に社会に立ち向かう。学校で同じようにいじめに合っていた女の子・桃子は絆星に寄り添い励ます。その桃子が、絆星に被害者両親へ謝罪を進めたところから、物語はクライマックスへ向かう-

罪を償うことができず追い込まれる絆星の物語は出口のないトンネルの中で終わりを迎える。

みどころ

相手への罪悪感から共依存関係に陥る母子

被害者両親に謝罪に行く前の晩、絆星は母に事件のことを「本当はどう思っているの?なんで自分が帰った時間を嘘ついたの?」と聞く場面があった。被害者を殺したのは自分だと母が気づいている…絆星がずっとそう思っていたことを告白している

絆星は、母が「自分の息子が人を殺すわけなんてない」と思って戦ってくれていたわけではなく、罪を起こした「罰から息子を守りたい」と思って戦っていたことを分かっていた。母が正しくない行動をしていると分かっているのだ。絆星と母は共犯者だ。

そんな母親を絆星はどう思って一緒に逃亡生活を送ってきたのだろうか。

絆星は逃亡生活の中でも母に「カラオケに行こうよ」と誘い出したり、中学生男子としては妙に母とベタベタする場面が出てくる。絆星のこの母へのやさしさは、自分が母を共犯者にしてしまったという罪まで背負ってしまったようにも見える。そして母も息子に「正しい道」ではなく、「偽りの幸せ」を守る方向に導いてしまった罪を追っている。

これは危険な共依存関係と見ることができる。自分へのうしろめたさから相手に優しくする、それは正しい方向には決して進まないのだ

screenshot:Youtube「許された子どもたち」

正義マンの「許せない」に潜む歪んだ感情

たびたびネット上で絆星を中傷する場面が出てくる。本来は、目に見えない、聞こえない絆星への非難がネット上で飛び交う言葉で可視化されている。そしてネットでの非難以上に、恐ろしく、印象的だったのが転校先のクラス同級生たちが絆星が殺人犯だと気が付いたときの対応だ。

いかにも優等生という感じの美少女と学級委員でもやっていそうな男子の2人が中心となり。「恥ずかしくないのか」と詰め寄り、住所をSNSで晒し、追い出すための署名活動をして、自宅にまで押しかけて絆星に詰め寄り続けるのである。この二人は自分が正義だと信じ疑わない

彼らは人を殺した人間がのうのうと暮らしているのが「許せない」のである。それは、殺人犯が近くにいたら不安だとか、自分の身にも何か起こるのではないかと言う「心配」、責めてもいい相手を見つけて「憂さ晴らし」といったものとは違う。「心配」が動機だったら、絆星に目立つ形であのような行動はとらないだろう。

それがはっきいってそれが気持ち悪いのである。自分の身を心配してであれば、十分理解できる。しかし「許せない」というのは、何か余計な感情が絡んでいるような気がしてならない。正しい行動をしている自分の酔っている、他者から認められたいという「自尊心」に絡んだ感情だ。そして、そのような理由で始まった非難行動を辞める理由はないのだ。

screenshot:Youtube「許された子どもたち」

ネットの評判

ネットではこんな感想が見られました。

私とはまったく逆の感想ですね。

ここではあまり触れなかったが「いじめ」についてクラスで議論が行われるシーンがある。いじめるヤツだけが悪いのか?いじめられるヤツにも非があるのか?というやつだ。殺害シーンなんて時間的にはものすごくあっけなくて…ふりかえれば見ているほうもなんで殺したのかわからない。

そう現実で自分もどこかにいるのだ。

おわりに-人間は強くなんかない

なぜ負の連鎖は断ち切れなかったのか?

絆星が被害者の両親に謝罪に行く事で、自分の罪に向き合い生きていく…そんな結末もありえたはずだがそうはならなかった。謝罪に行くことは、これまでの暗いトンネルを抜けるきっかけにはならなかった。

そこに本作のリアルを感じる。一度犯した罪を「許す、許される」なんてことは根本的にはないのだということ。母親以外すべてが敵の生活を続けて追った傷が「癒える」なんてことはないということを。

人間は強くない、こんなにも脆いのだということを本作は私たちに突きつけたのだ。

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