自己啓発書

おじさんが嫌われないためのコツは「弱者のコミュニケーション術」にあった(中年男ルネッサンス)

テリー
テリー
おじさんが一番ビビるのが人とのコミュニケーションですよね。あんな話してどう思われただろうか?とか心配が絶えません。そんな40代のためのコミュニケーション術を山田ルイ53世から学びたいと思います。

この記事では、自分のコミュニケーションに自信がない40代男性諸君に向けた、40代が注意すべきコミュニケーションのポイントについて書いています。

参考図書は、お笑い芸人・山田ルイ53世男性学の専門家・田中俊之両者の対談による「中年男ルネッサンス」です。

本書が主張するのは40代のコミュニケーションは「相手を論破しようするのではなく、相手を尊重するスタイル」に変えるべきであるということです。

相手に打ち勝つような「強者のコミュケーション」から、「弱者のコミュニケーション」に変えていくことがポイントになります。

髭男爵・山田ルイ53世のおじさん論

男性学の専門家・田中俊之の「男性学」については、こちらの記事でも紹介しました。

本記事では、40代男性の生きづらさの正体は「40歳になったのに『無意味なこだわり』を手放さないことから生まれるリアリティと現実のズレ」だと説明しました。

「無意味なこだわり」とは「競争心」「性欲」「特別な自分」の3つを指すことです。このこだわりとは「若い頃の価値観」であり、それを捨てるべきだということでした。

今回取り上げる「中年男ルネッサンス」では、田中氏に加え、お笑い芸人の山田ルイ53世の対談形式になっています。

山田ルイ53世は、髭男爵というコンビで、シルクハットをかぶり「ルネッサン~ス」と言いながら、ワイングラスを掲げる芸で一世を風靡した芸人です。コチラですね↓

なんでこの一発屋が?という感じでしょうが、山田ルイ53世は今や文筆家としても様々な本を出版する人物なんです。

自身のひきこもり経験を書いたものから、一発屋芸人のドキュメント作品など様々な著作があります。

その著作物の中に流れる思想として「負けた人間の生き方」みたいなことがあります。

本書出版時に山田ルイ53世は45歳という年齢でした。彼は既に「一発屋」と呼ばれ、テレビからは姿を消した存在です。

もう冠番組を持ったり、MCの座を掴むことはないでしょう。本人も言っています。

MCという立ち位置の順番待ちの列があるとして、僕はその列には絶対並べてないですからね。まったく関係ない。ていうか、一発屋っていうポジションは、実はどこにも並んでない(笑)。そういう状態で四〇歳になって、さてどうする、というのは考えます。

つまり一発屋として世に出た彼ですが、一般の40代で様々な競争に負けた男たちと同じような気持ちで今を生きているのです。

ちょっとこの話だけで長くなりそうなので…その辺詳しく読みたい方は本書読んでみてください。

おじさんの弱者コミュニケーション術

それでは、そんな山田ルイ53世が芸人として、ひとりの40代のおじさんとして感じるおじさんのコミュニケーションにとって重要な3つのポイントを紹介します。

ぬるい温度の「うわっつらコミュニケーション」こそ大事

一つ目として、40代からの人付き合いで大切な「うわっつらコミュニケーション」について解説します。

40代になると、学生時代からの友だちは疎遠になり、新しい友だちができるわけではないので、気が付くと「オレ友だちいない…」という事態に陥ります。

山田ルイ53世は、娘の幼稚園でお父さんたちのLINEグループに誘われたけど入らなかったというエピソードからこんな話をします。

マイナスにはならないってことはわかってるんですけど、LINEグループ作ろうぜと言いだしたそのノリが、もう根本的に合わないような気がして、二の足踏んでしまいました。

いや~なんかわかります。ママたちはママ友グループ作って、キャッキャッとどうでもいい話延々しゃべってるの好きじゃないですか。

パパたちって基本そういうの苦手なんですよね。本音はちょっとやりたいんですけどね。

そこでがんばってグループ作るのすげぇなって思うけど、実際パパたちの集まりやるってなったらちょっと行きたくない感が上回ってしまう。

なぜなら何しゃべっていいか分からないから 笑

友だちなんて別にいなくてもいいじゃんと言えばそうなんですが、やはり友だちいないというのは精神衛生上あまりいいとは言えないですよね。

ここでちょっと「友だち像」の転換が必要なのです。山田ルイ53世は言います。

「本気の喧嘩ができる相手こそ真の友達だ」みたいな風潮ってあるじゃないですか。でも、それって『少年ジャンプ』とかが推奨してきた、めちゃくちゃハードルの高い友達像だと思うんですよ。

そう、そんな友だち像が私たちには根強く残っているのです。40過ぎてからの友だちなんてそんな温度のものでなくていいのです。

仕事で付き合っている人達くらいの感じで、その場その場でいい関係で過ごせればそれで十分なのです

幼稚園の行事で会った時にお互い機嫌よく笑顔で会話できれば、それで十分。最高です。

そう考えると40男はむしろ友だち付き合いは特異なはずなのです。なぜなら仕事上でそんな付き合いの仕方はさんざんやってきていますからね。

理想の自分は隠し持つ「謙虚さ」を持とう

マウントおじさんにならないために必要なのは言うまでもなく「謙虚さ」です。

若い頃は「理想の自分」と「他人から見た自分」のギャップに抵抗して、背伸びしてということをやりがちです。むしろ若いときはそうやって成長すべきとも思います。

しかし40代になったら、そんな自分を持っていてもいいのですが、隠し持つがことが大事です。

誰か他の芸人さんの活躍を見るたび、嫉妬したりクサクサしてましたが、40歳過ぎてからは「今から勝負になるわけがない」という諦め方をしていますね。「まだまだ…」という気持ちも少しはあるけど、それはみっともないから隠しておこうと思っています。

40代になると年長者でいる場面が多くなり、痛いことをしていても周りが指摘してくれないという状況になります。

仮に成功者でもそれを傘にマウントとったり、成功もしていないのに自分を大きく見せようとしてしまったり…誰も指摘してくれないだけ痛さが加速します。

対人関係は「助手席スタイル」でいこう

もう一つ「謙虚さ」とつながる部分で、40代になったら「助手席スキル」を上げる必要があるという話をします。

40代になったら「俺が俺が」という自分が前に出るのではなく、「周りを立てるするスタイル」を目指すべきです。

それは自分に自信のない40代男性ほどマウントをとりたがるからです。

周りを立てるスタイルについて山田ルイ53世は次のように話しています。

お笑いの世界では、そのスタイルはもう十二分に評価されていると思いますよ。むしろ、世間一般の世界よりもスタンドプレーに対する目は厳しいですから。オンエア上では目立った活躍をしていないように見えるけど、振られた話題を盛り上げる”裏回し”の働きで、作り手に絶大な評価をされている人はたくさんいますしね。

リアクション芸人もその一人のようです。そして前から業界内では評価されていたそういう人達が、視聴者からも評価されて今や冠番組もったりもしているという…出川哲郎さんとかですかね。

このようなふるまいができることを山田ルイ53世は「助手席での振る舞い」という例えを使って説明しています。

眠くなりそうなタイミングで「フリスク食べる?」と声をかけたり、駐車するときに「こっちは俺が見とくで」とサイドを確認したりする振る舞いです。

主役になりたがる若い時期から、意識を変えて助手席スキルを上げることで、また違う世界で評価される人間を目指すことができるかもしれません。

まとめ

40代からのコミュニケーションに重要な3つのポイントを説明しました。

総じていえば「競争的な価値観」を捨て「周りを立てたコミュニケーション」が求められると言っていいと思います。

自分が主役となり、相手に挑むようなコミュニケーションをいつまでも続けるべきではありません。

相手に挑むのはそもそもコミュニケーションでもないですし、相手のことを考えて、波風たてずにやるのかの方が高度です。40過ぎたらそっちを目指しましょう。

山田ルイ53世は、相手に挑む「論破」がいかに愚行か次のように話します。

論破する、相手をねじ伏せる、勝つということは、どうしても遺恨が残る。いつ相手からしっぺ返しを食らうかわからない状態を抱えることになりますし、やり返されないためにじゃ、勝ち続けないとダメ。それはほとんどの場合、無理ですから。

このようなスタイルを、「まずは相手に合わせて、それから自分を出すというのは、若いうちにはなかなかできない中年ならではのスタイルだと思います」とまとめています。

相手と戦う姿勢を示さず、まずは相手の懐に入る。まさに「弱者のコミュニケーション術」とも言えるでしょう。